2016年12月15日現在、ぼくははてなブログを使っています。
しかし最近WordPressに惹かれており、エックスサーバーの10日のお試し無料プランを利用して海外製を含めテーマをいじくり倒しています。
そんな中わかってきたのが、テーマによってカスタマイズできる範囲がかなり違うということ。デザインはステキ。だけどはてなブログでできるカスタマイズすら簡単にできない……ような、少し残念なテーマもちらほら。
では、はてなブログに慣れきったWordPress初心者にやさしいテーマはどれなんでしょうか? ついでにSEOに強くてオシャレで無料……というぜいたくな条件で絞り込んだら何が残るのか?
そこで今回は、はてなブログとWordPressにおける「カスタマイズ」や「テーマ」の違いとあわせて、国内・海外テーマ問わず調べまわり、実際にインストールして触って試して「これはいい!」と思ったものを5つ厳選したのでご紹介します。
WordPressをはじめたい、特にはてなブログからWordPressへの移行を検討しているもののテーマ選びやカスタマイズまわりがわからなくて足踏みをしている方の参考になればと思います。
WordPressとはてなブログにおける「カスタマイズ」の違い
はてなブログでカスタマイズというと
- タイトル下
- 記事上下
- サイドバー
- フッター
- スタイルシート
などなどです。はてなが「いじっていいよ」と決めた部分以外はいじれません。
一方、WordPressでいうカスタマイズには2つの種類があります。
- 浅いカスタマイズ:WordPressやテーマの提供する管理機能を使ったもの
- 深いカスタマイズ:テーマの中身に手を入れるもの(PHPというプログラミング言語を使った機能追加など)
ここで重要なのが、PHPの知識がないと浅いカスタマイズしかできず、カスタマイズの範囲自体がテーマやプラグインに依存してしまうということ。
はてなブロガーの大多数はPHPにあまり馴染みがなかと思います。そのため、きちんとテーマを選ばないと、はてなブログでできていたことができないという事態に陥ってしまいます。
WordPressとはてなブログにおける「テーマ」の違い
さて、さきほどから「テーマ」と言っていますが、はてなブログとWordPressで「テーマ」の意味はまったく異なります。
はてなブログで言う「テーマ」は見た目のみを指します。スキンと呼ぶ方が近いかもしれません。CSSのカタマリです。おおもとの骨組みははてなブログが準備しているため、見た目の部分(CSS)をテーマと呼んでいるんですね。
WordPressで言う「テーマ」は、見た目だけではなく、機能も含みます。たとえばSNSのシェア数をカウントする機能や、好きなところにウィジェットを配置する機能も「テーマ」に含まれています。
つまり、WordPressにおけるテーマ選びは、ブログの見た目だけでなくカスタマイズの範囲や機能も選ぶ行いであるということですね。
WordPressにおいて、はてなブログでできる機能を実現する方法
では、はてなブログでできることをWordPressでも実現するには?
アプローチは2つです。
- そのような機能を持っているテーマを選ぶ
- プラグインで補完する
プラグインとは、ブラウザの拡張機能のようなもの。WordPressに機能を追加するコンポーネントです。
いずれのアプローチでもやりたいことはできるのですが、プラグインを使うほうは初めての場合はオススメしません。テーマやプラグインには相性というものがあり、想定したとおりに動作しない可能性があるからです。
そのため、可能であればはてなブログで提供されている機能群をカバーしているテーマテンプレートを選ぶほうが無難ですし、移行もスムーズにいくでしょう。
WordPress初心者でも簡単に使えたおすすめ無料テーマ5選
では、はてなブログに慣れきったWordPress初心者でもカスタマイズしやすかったテーマのご紹介です。
海外モノを含めて100個くらいテーマを見て回って行き着いた、ぼくが選ぶなら絶対コレというテーマを厳選しました。
Cocoon/Simplicity
Simplicity | 内部SEO施策済みのシンプルな無料Wordpressテーマ
これを選べばまず間違いありません。ほぼ全部入りの鉄板テーマです。
はてなブログと同等のカスタマイズ機能は当然カバー済。それをさらに上回るきめ細かなカスタマイズが管理画面から一発でできます。
見た目がシンプルでカッコイイのでそのまま使うもよし、CSSをカスタマイズして自分色に染めるもよし。
ただあまりに有名なテーマのため「Simplicityバレ」してしまうかも。
2018年3月、Simplicityの後継テーマ「Cocoon」が発表されました。
Cocoon | SEO・高速化・モバイル最適化済みの無料WordPressテーマ
Simplicityの基本コンセプトはそのままに、機能や表示速度など、あらゆる面でパワーアップしています。
Luxeritas/WpTHK
WpTHK Theme | SEO最適化、レスポンシブ、高カスタマイズ性、とにかく速い、無料の WordPress テーマ
高速化とSEO最適化をとことん突き詰めたテーマ。なんとこやつ、カスタマイズした状態でもPagespeed Insightsでオール100点を叩き出す超ツワモノです。
管理画面に「JavaScriptとCSSの圧縮配信」「.htaccessの最適化」があったり、テーマ自体にSNSシェア数のキャッシュ機能が組み込まれていたり、高速化のための熱量がハンパありません。
記事上下のSNSシェアボタンもグローバルメニューもボタン一発。デザイン面のカスタマイズもきめ細かに調整できます。
唯一の弱点は、記事上下に自由にHTMLを挟むことができないこと。ここだけは「New Adman」などのプラグインの助けを借りる必要があります。
2016年12月、WpTHKからさらに開発をすすめるメインテーマ「Luxeritas」が登場しました。
Luxeritas Theme | SEO最適化、レスポンシブ、高カスタマイズ性、とにかく速い、無料の WordPress テーマ
WhTHKは今後もメンテナンスアップデートはされるものの、機能改善などのアップデートは「Luxeritas」に対して行う方針とのことです。
マテリアル2 / マテリアル
わりと後発のテンプレートですが、使い勝手が非常によく、多くの人が欲しいであろう機能はおおよそカバーされています。
とてもユーザーフレンドリーで、いろいろとテーマを試した中で、使い方が一発でスルッと理解できたのはマテリアルだけかも。
タイトル下や記事上下に自前のHTMLを差し込むには別途プラグインが必要ですが、グローバルメニューやSNSシェアボタンなどのよく使う系機能はデフォルトで提供されています。
あまりカスタマイズにこだわらないのであれば、まずマテリアルを使ってWordPressに慣れてみると良いと思います。
2016年12月、マテリアルの後継テーマである「マテリアル2」が登場しました。
旧マテリアルの良い部分は継承しながらもさらなる機能追加やデザイン向上を果たしています。
一番の特徴はサイドバーが左側にあること、そしてスマホでもサイドバーはサイドバーのままという「サイドバー哲学」です。
参考 マテリアル2のサイドバー哲学 | ブログ用WordPressテーマ マテリアル2
Hueman
フラットデザインの美しい海外テーマ。海外製ですが日本語化が進んでいること、加えて日本語で書かれたカスタマイズ方法の解説記事があるため、カスタマイズには困らないと思います。
管理画面で設定できる項目が多いのも嬉しいところ。Simplicityには負けますが、SNSのボタンを含めてカスタムできる部分は多く、使いやすいテーマです。
ただ、海外製ということでSNSシェアボタンにはてブが入っていません。また記事上下のカスタムにプラグインが必要です。
そこらへんを自分で補えるのであれば、チャレンジする価値のあるテーマです。
STINGER
無料WordPressテーマ「STINGER」 ~ SEOに強いブログ作成テンプレート
みなさん大好きSTINGER。無料テーマではSimplicityと1、2を争う人気です。
デフォルトでデザインが組み込まれている他の無料テーマと違い、フルカスタマイズを前提とした作りです。
HTML/JavaScript/CSS、ときにはPHPも使った作り込みが必要ですので、こだわりたい方向けのテーマといえます。
ほしい機能はプラグインで手に入る。ただしテーマとの相性には注意
以上5つのテーマを紹介しました。中にはプラグインを使わないとはてなブログを同等のカスタムができないテーマもありましたね。
ここで気をつけたいのは、テーマとの相性やプラグイン間での干渉によりブログが正常に動作しなくなる可能性があるということ。
テーマとの相性(このプラグインは入れてはいけない等)については、各テーマの開発者ブログで公開されていたり、WordPressの先輩たちが報告記事を書いてくれています。
なので、プラグインを入れる前は「テーマ名 プラグイン名」で一度調べてからにするのが無難です。
まとめ:テーマ選びに迷ったらCocoonにしておけば無難
というわけで、WordPress初心者なはてなブロガーにも簡単に使えたWordPressの無料テーマ5選をお送りしました。
日本製のテーマばかりになってしまいましたが、これは純粋に比較した結果です。
というのも、海外製のテーマは基本的に見た目は超カッコいいもののカスタマイズ機能がイマイチなものが多いから。(Activello、Ignite、Prolog、Sparkling、Wimpie Liteあたりはいい線いってるんですけど……)
その点、日本製の無料テーマは本当に行き届いているんです。正直すごいと思います。
個人的には、カスタマイズ性の高さとなじみやすさ両面で非常に優れているCocoonを推奨します。
Cocoon | SEO・高速化・モバイル最適化済みの無料WordPressテーマ
とはいえ、WordPressのテーマは実際に触ってみないとわからないもの。
WordPressのお試し環境をサクッと作って、実際にインストールしていじってみるのをおすすめします。
https://bloglab.naenote.net/entry/tried-wordpress
コメント
こんにちは!Hueman テーマの翻訳者のものです。だいぶ前に Hueman テーマを翻訳し、現在はすべての部分で日本語表示出来るようになっています。またアップデート分も出来るだけ早く翻訳できるようにしていますので、英語が苦手な方でも使って頂けるようになっているかと思います。
ミルコンさん
コメントありがとうございます、さっそく記事修正させていただきました!